2015/12/06 18:37

軌跡・奇跡・startrails

ただの光の線が並ぶ。
但し、それは永遠や全ての起源をも含む遠大な軌跡。
この光を見て記録している生物はもしかしたら人類だけかもしれないし、そうではないかもしれない。
そういう意味ではこの光を見ている事は奇跡。
2009年の皆既日食を中国で見ました。
勿論、皆既日食を見るのは初めてで頭では理解していても実際に目の当たりにすると現実とは思えない光景です。
自分が宇宙の中に住んでるという実感が湧いてきて不思議な感覚を体験することができたと思います。
その後、この感覚を表現したいと思い色々な写真を撮影してきましたが
「これだ!」というものにはなかなか出会えません。
ある日、連続して星を撮影したものを繋げて星の軌跡を表現してみました。
空間と時間、その場所の空気や湿度。色々な物が溶け合い渾然一体となったものがそこにはありました。
それから色々な場所や季節、時間、天気で星の撮影を続けてます。
誰の頭上にも輝いている星々ですが、空を見上げることって少なくないですか?
私達の周りにはこんなにも美しいものに囲まれてることを感じてください、この作品で。
野田 尚之
Naoyuki Noda
1965年 佐賀県武雄市生まれ
1987年 東京工芸大学短期大学部写真技術科卒業
              博報堂写真部入社
      博報堂プロダクツ
2012年 独立しフリーランスに

APAビエンナーレ 奨励賞/読売広告大賞
朝日広告賞 部門賞/日本雑誌広告賞
APA(日本広告写真家協会)会員

ホームページ http://adonoan.com